30代から期間工を目指すメリット・デメリット
期間工になるには年齢制限の上限はありませんが、平均的には20代を中心に採用率が高く、続いて30代前半であれば未経験者でも合格するケースも多いです。
期間工の仕事は、簡単な単純作業になるため、仕事的には難しいことはありませんが、自動車のパーツに関わる重労働も含まれるため、年齢が高くなるほど採用率が低くなる傾向です。
では、30代で期間工になるにはどうしたら良いのか?本記事では、30代から期間工を目指すメリットとデメリット、工場選びのポイント、合格率を高めるコツなどを解説します。
目次
30代でも期間工になれる?
30代での転職・就職は、スキルや経験が問われることが一般的ですが、期間工の場合は、特別なスキルが不要なので30代の未経験者でも採用されるケースもあります。
40代になると年齢で採用されないこともありますが、30代で体力と意欲があれば、期間工としての需要はあります。
以下は、各メーカー共通している応募資格です。
- 満18歳以上の方
- 深夜勤務を含む交替勤務ができる方
- 健康上、就労制限のない方
- 3ヵ月以上勤務できる方
年齢制限の下限は、労働基準法により18歳以上となっています。深夜勤務の2交代制になるため体力的に順応できる人で、健康状態が良好である人が対象です。
また、短期雇用は最低3か月以上勤務できる人で、それ以上勤務できる場合は、契約更新をして長期で働くこともできます。
期間工の年齢制限【年代別】
各メーカーの応募要項では、期間工の年齢制限は、満18才以上となっており、上限は特に設定されていません。
ただし、期間工の仕事は肉体労働が中心で深夜勤務もあるため、体力的にも活躍できる20〜30代が主流となる職場です。年齢制限の上限はありませんが、40代以降の方は、スキルや経験でアピールできないと採用が難しい傾向です。
では、応募する前に、期間工の年齢別の採用状況について確認しておきましょう。
20代
20代は期間工として一番採用されやすい年齢です。どのメーカーでも20代の期間工を積極的に採用しているため、未経験者でも歓迎されます。
20代で早期離職を繰り返している人や、入社時期に応募者が殺到した場合は、入社できないこともありますが、何か特別な問題がなければ受かりやすくなっています。
また、20代の場合は、社会経験も少なく未経験者の方も多いため、採用基準は、体力と人柄などが重視されます。
関連記事:20代で期間工を始めるのはアリ?工場探しのポイントとともに解説
30代
30代前半は、20代と同様に未経験者でも採用されやすい年齢です。30代まで就労経験がなくても、期間工の仕事は作業マニュアルが用意されているので、初めての人でもすぐに仕事が覚えられるようになっています。
ただし、30代でも後半になると、メーカーによっては採用率が低くなります。30代後半で期間工になりたい方は、入社しやすいメーカーを選ぶように気を付けましょう。
体力に自信がある人はトヨタ自動車、体力に自信がない人はデンソー、つなぎとして期間工を選ぶ人は、いすず自動車がおすすめです。
また、30代前半でも後半でも期間工としての経験者であれば、どのメーカーでも採用されやすくなっています。
40代
40代の場合は、未経験者は難しくなりますが、経験があれば採用される場合もあります。
期間工として勤務経験があって仕事のやり方を熟知している方は、即戦力となるため40代前半であれば採用されやすくなります。
一方、40代後半になると経験者であっても不採用になることが多くなります。
もし、40代後半で期間工になりたい方は、繁忙期に応募することや年齢に緩いメ‐カーを選ぶこと、若い人にはできない長所をアピールできることなど、採用されやすくなる対策を考えてから応募するようにしましょう。
以下は、40代、50代で期間工未経験でも採用されるケースが多いメーカーです。
- アイシン(愛知):40代
- デンソー(愛知・三重・静岡):40代
- 日産自動車(神奈川):50代
- ジヤトコ(静岡):50代
50代以上
期間工の仕事は、若ければ未経験でも可能、年齢が高くなれば、それなりに経験とスキルが必要です。
50代以上で期間工として働いている人はいますが、応募時の会社の状況によって合否の結果は変わります。例えば、会社の繁忙期で、高齢でも対応できる軽作業の部署に空きがあった場合には採用される可能性があります。50代だから全く不可能であるということはありません。
以下は、メーカー各社の繁忙期、閑散期の採用者の年齢制限です。あくまでも目安として参考にしてください。繁忙期には、各メーカー共通に年齢制限を高くする傾向にあります。
※閑散期の年齢制限
- 35歳:トヨタ・日産・デンソー・スバル
- 40際:スズキ・ダイハツ/li>
- 50歳:ジヤトコ
※繁忙期の年齢制限
- 40歳:トヨタ・デンソー・スバル・日産
- 50歳:ジヤトコ・スズキ・ダイハツ
30代から期間工になるメリット
20代よりも、ある程度社会経験があり、40代よりも若く体力があるという点からも、期間工として働くには30代は会社にとっても歓迎される年齢です。
では、30代で期間工になると、具体的にどんなメリットがあるのか確認しましょう。
メリット①採用のハードルが低い
期間工の仕事は未経験者や就労経験のない人でも採用されやすくなっています。
30代で今まで働いたことがない人でも期間工として仕事に就いている例もあります。
一般企業では、30代で就労経験がないと採用率は低くなりますが、期間工の場合は、一般企業とは異なるため、採用ハードルが低くなります。
メリット②短期間で高収入が狙える
期間工の仕事は、他の製造業の仕事と比較すると給料が高めで、さらに残業手当や深夜手当などを加えると、実際の月給は30万円を超えるケースが多くなります。
さらに、入社祝い金や、皆勤手当などが加算されると、初年度で年収が400〜500万円くらいになるケースもあります。
期間工の仕事は、30代からはじめても短期間で高収入が期待できるメリットがあります。
30代から期間工になるデメリット
30代から期間工になるには、実力や体力に合わせて目標を持って働くことが必要です。
メリットも多い仕事ですが、デメリットについても確認して後悔しないように計画していきましょう。
デメリット①体力面で大変になる
期間工の仕事は配属部署によって、体力の使い方が変わってきます。
比較的軽度な作業の部署は「検査、運搬、鋳造、機械加工」等です。これらの部署は、機械やロボットの仕事を補助する作業や、外見確認や動作確認をする作業になるため、体力的には楽な仕事になります。
一方、最も重労働の部署は、「組み立て、」です。ライン作業で流れてくる自動車に次々と部品を取り付けなければならないため、スピード重視でミスも許されません。
したがって、30代から期間工をする場合は、体力面で大変になることもあります。
デメリット②正社員登用の可能性が低くなる
ほとんどのメーカーでは、期間工から正社員登用制度が利用できるようになっています。
年齢制限は特に設定されていませんが、会社は、長く勤務してくれる人材を正社員として確保したいため、20代もしくは30代前半を対象に正社員への登用を行っています。
30代で正社員になりたい方は、35歳を過ぎると、未経験者では難しくなり、それなりの経験と実力が求められることになります。
デメリット③キャリアを積みにくい
期間工の雇用期間は、短期間で3か月〜6ヶ月、最大で2年11ヶ月で契約満了となります。
期間工の仕事では、特別なスキルが身に付くことはなく単純作業のみとなるため、長く働いても将来的にキャリアを積み重ねるということには繋がりにくい仕事です。
30代から期間工になる場合は、転職できる年齢や、正社員登用について、しっかり進路を決めてから始める必要があります。
30代における工場選びのポイント
では、30代で期間工になる際に、どの工場を選んだらよいのか以下のポイントを確認しましょう。
- 繁忙期を狙う
- メーカーの売れ行き状況
- 軽自動車メーカーを選ぶ
- 勤務しやすい工場を選ぶ
自動車メーカーの期間工の繁忙期は、一般的に1月〜3月です。3月は企業の決算時期なので営業マンがノルマ達成のために活発になり、工場の生産数も増えて忙しくなります。
また、多少忙しくなる時期としてボーナス時期の7月と12月、ディーラーの仮決算時期の9月です。さらに、各メーカーでは売れ行き状況によっては一年中忙しくなることもあります。したがって、メーカーの繁忙期や売れ行き状況を知って、適切な時期に応募することが必要です。
選ぶメーカーも軽自動車を中心に製造するメーカーの方が、年齢について緩い傾向にあります。
また、勤務する工場については、希望を出せる会社もありますので、面接時に質問して確認しておくと良いでしょう。仕事がきつい分、通勤が楽な工場の方が長続きしやすくなります。
期間工の合格率を上げるコツ
では、期間工で応募する際に、合格しやすくなるコツを確認しましょう。
職歴や転職理由を明確に説明する
職歴に期間工や自動車製造の経験がある場合は、履歴書に記載します。また転職の理由については、例えば、昇給が見込めなかった、将来性のある会社で働きたいから、家庭の事情でなど、明確でポジティブな内容で伝えることが必要です。
期間工で履歴書を書く際は、以下のポイントに注意しましょう。
- 嘘ではなく正直な内容を記載する
- ネガティブではなく前向きな表現で書く
- 期間工として会社に貢献できる役割をアピールする
- やる気、意欲を伝える
- 志望の動機を明確に説明する
- 健康状態が良好であることをアピールする
健康管理を行う
期間工は採用時に健康診断を行うため、応募する前に持病があったり調子が悪い部分は、治療してから応募するようにしましょう。30代は20代とは違います。自分では体力があると自信があっても、平均的なものさしで会社は30代を評価するため、健康状態はバッチリ整えておいた方が、採用されやすくなります。
なお、メーカーで行う健康診断は以下の項目を検査します。普段から食生活が不規則だったり偏食がちの人は、生活習慣について見直して改善しておくようにしましょう。
メーカーでの健康診断は、以下の検査を行います。
- 血圧
- 視力
- 聴力
- 身長・体重
- 心電図
- レントゲン
- 血液検査
- 尿検査
- ウエスト測定
- 色覚検査
- 問診
派遣会社経由で応募する
メーカーに直接応募も可能ですが、派遣会社を経由することもできます。派遣会社を通すと応募から採用までのプロセスに適切なアドバイスを受けることができます。履歴書の書き方や面接の方法など、期間工に合格しやすいコツをつかみやすくなります。
派遣会社経由と直接メーカー雇用の場合は、以下の違いがあります。
※派遣会社経由の場合
- 応募者は派遣会社に登録する
- 派遣会社はメーカーより採用枠の詳細について打診される
- 派遣会社より応募者に応募先について連絡がいく
- 応募先で了承したら派遣会社とメーカーが契約する
- 派遣会社の指示に従って期間工として働き始める
※直接メーカー雇用の場合
- WEBフォームより登録して応募する
- メーカー担当者が書類選考、面接を行う
- 採用されるとメーカーと直接契約する
- 期間工として働く
繁忙期に応募する
会社は繁忙期に期間工を増やすケースが多くなります。大量募集をする時期を狙って応募をするように計画しましょう。自動車メーカーの閑散期に応募すると、採用率が低くなります。
特に35歳以降の方は、応募する時期については、しっかり確認してから応募することが必要です。
ただし、考えていることは皆同じなので、繁忙期は、期間工に応募する人も多くなります。
応募者が多ければ、難易度も高くなるため、35歳以降の方の場合は、自動車メーカーの期間工と、他の業界の期間工も合わせて検討することも一つの方法です。
業界によって繁忙期は異なるため、忙しい時期にあわせて半年づつ期間工として働くという方法もあります。
これまでの実績をアピールする
他のメーカーで期間工の経験がある場合は、どの部署でどんな役割で仕事をしていたか、詳しく説明をして、即戦力となれることをしっかりアピールするようにしましょう。
わかりやすいエピソードなど具体的に話すと、担当者に良い印象を与えることができます。
期間工の採用面接では、今までの職歴や実績を聞かれるケースがありますので、自己PRできるように準備しておきましょう。
以下は、期間工の面接時によく聞かれる内容です。
- 志望の動機
- 退職・転職の理由
- 職歴
- 残業できるかどうか
- 体力はあるか、健康状態について
- 正社員になりたいか
- タトゥーがあるかどうか(トヨタ、デンソー、スバル、マツダは厳しい傾向)
期間工は体力と経験によって応募方法を工夫しましょう
期間工は、20代を中心に30代前半まで未経験者でも採用しています。期間工の募集要項は、年齢によって会社が求める条件が異なるため、35歳以上の方は、経験やスキルなど実力も必要になります。
年齢が高い方は、会社の繁忙期や比較的年齢に緩い会社を選んで応募すると採用されやすくなります。
また、年齢に限らず、期間工の仕事は肉体労働になるため、体力があって健康状態が良いことが基本です。
期間工に応募する際は、体力や経験を考慮して、応募の時期やメーカーの選び方を工夫して
採用されやすいようにしていきましょう。
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